事業再開枠で、新型コロナ対策も。「持続化補助金」
小規模事業者にとって、「幅広い目的でご活用いただける」補助金として知られるのが、「小規模事業者持続化補助金」。今年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、持続化補助金の「一般型」、「コロナ特別対応型」に「事業再開枠」が設けられました。
この「事業再開枠」を含めた「持続化補助金」の制度について、独立行政法人 中小企業基盤整備機構 生産性革命推進事業室 西村龍二様にお話しをうかがいました。
今年度の「持続化補助金」の特長は?
本年度からGビズIDを活用して「補助金電子申請システム(名称:Jグランツ)」から申請ができるようになりました。
ただし、GビズIDの取得には、2~3週間程度の審査期間が必要になりますので、早めの取得をおすすめします。
また、本年度は一般型の採択にあたっての「加点項目」として、「賃上げ加点」と「地域未来牽引企業等加点」が追加されました。この地域未来牽引企業とは、地域経済の担い手となる企業を経済団体・支援機関などからの推薦を受けて、選定するものです。
加点条件をはじめ、補助金の要件や内容については、変更される可能性があります。年度の途中で更新されることもありえますので、最新の公募要領をご確認ください。
持続化補助金の「事業再開枠」について
本年度の持続化補助金は「一般型」と、新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える影響を乗り越えるための「コロナ特別対応型」の2種類があります。新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を支援する「事業再開枠(上限50万円)」と「特例事業者の上限引き上げ(最大50万円)」については、「一般型」、「コロナ特別対応型」のどちらにも適用されます。
事業再開枠は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、「業種別ガイドライン」等に基づいて行う、感染防止対策を追加で支援するものです。
通常、補助対象経費は交付決定以降に発生した経費しか補助対象として認めませんが、事業再開枠の補助対象経費は、特例として2020年5月14日以降に発生した経費が補助対象となります。
事業再開枠で補助対象となる経費には、アルコール消毒液、マスク、フェイスシールド、手袋、アクリル板、フロアマーカー、換気設備、ペーパータオル、感染注意のためのポスター・チラシなどがあります。
「事業再開枠(上限50万円)」は、持続化補助金に採択された事業者を対象としたもので、「事業再開枠」のみの申請はできません。
さらに、屋内運動施設・バー・カラオケ・接待を伴う飲食店・ライブハウスなどの事業を実施する「特例事業者」については、上限額を最大50万円上乗せします。
事業計画の策定のポイント
審査では、「経営計画」「補助事業計画」などを総合的に評価します。商工会議所・商工会などの支援機関に相談しながら、「経営計画」「補助事業計画」を策定し、持続化補助金の申請にあたることをおすすめします。
業種ごとの感染予防策がわかる「業種別ガイドライン」とは
新型コロナウイルス感染予防策は、事業者の業種・業態、また施設によって異なります。
内閣官房では、感染拡大防止と社会経済活動を両立させていくための「業種別ガイドライン」をまとめています。
業種別ガイドラインでは、日々の事業活動で欠かせない、感染予防のための具体的な対策について、担当省庁・業界団体ごとに紹介しています。該当する業種(類似する業種)のガイドラインを確認し、新型コロナウイルスの感染拡大を防いでください。
業種別ガイドラインは、持続化補助金やものづくり補助金の「事業再開枠」の補助対象経費を申請する際に参照することが求められています。
また「事業継続力強化計画」の策定において、感染症リスクへの対策を検討する際にも参考になります。
なお、業種別ガイドラインは、度々更新されています。最新の業種別ガイドラインを確認するようにしてください。
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