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- 未来予想図を描こう~「経営ビジョン」から「経営計画」へ~
はじめに、会社の10年先の姿をイメージしてください。
経営者は何歳になっていますか。
会社の売上高はどのくらいですか。商品やサービスの売上構成比率、主要な取引先は変わっていませんか。メインの金融機関はどこですか。新しい従業員は入ってきていますか。ベテラン社員の技術やノウハウは受け継がれていますか。後継者候補は育っていますか。
急速なデジタル化の進展や脱炭素への取組など変化が激しく、予測が難しい時代です。「10年先? そんな先のことなど分からないよ」と言う人がいるは当然かもしれません。しかし、そんな時代からこそ、会社の「未来予想図」を描くことが大切なのです。
未来予想図があると、取引先、金融機関、従業員、後継者も安心して未来に進むことができます。
明確で説得力のある「未来予想図」を描こう
未来予想図には、経営理念、会社のミッション(会社は何のために存在しているのか)やビジョン(どんな会社になりたいのか)が反映されたものでなくてはなりません。
また、ただの夢物語でもいけません。現状を冷静に把握し、将来の経営環境を客観的に分析したうえで、描いていく必要があります。
ミラサポplusでは、未来予想図を描くためのツールやフレームワーク(考え方)を紹介しています。さまざまな角度・観点からアプローチして、明確で説得力のある未来予想図を描きましょう。
経営の健康診断ツール「ローカルベンチマーク」
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未来予想図を描くためには、会社の現在地を知ることが大切です。経営の健康診断ツール「ローカルベンチマーク(ロカベン)」を使うと、財務・非財務の両面から、経営を分析して課題を見つけることができます。
強み・弱み・機会・脅威で現状把握「SWOT分析」
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自社の現状を分析するためのフレームワークの一つです。自社の内部環境と外部環境を、強み・弱み・機会・脅威で整理し、課題の発見や戦略の策定に役立ていきます。
データから顧客・市場・競合等を予測「市場調査」
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説得力のある未来予想図を描くためには、「将来のマーケットや社会」の予測が欠かせません。顧客のニーズ・市場動向・競合について調査し、社会の大きな動き、メガトレンドを把握しましょう。
将来のビジネスモデルを考える「経営デザインシート」
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ロカベンやSWOT分析等での現状把握を踏まえて、将来のビジネスモデルを考える時に役立つツールが「経営デザインシート」です。会社の「これまでの価値を生み出すしくみ」と「これからの価値を生み出すしくみ」を比べて、これからのビジネスモデルをつくるための課題や解決策を検討します。
会社の未来を担う後継者や従業員の意見やアイデアも聞いてみましょう。
未来予想図から目標を設定し、経営計画へ。
未来予想図を描いたら、その未来へ近づくための計画、経営計画をつくりましょう。
経営計画は、「目標を達成するための取り組みをまとめたもの」です。「会社の現地点から目的地にたどり着くための地図」にたとえることもできます。
単年度の経営計画では「1年後の目標」を、中期経営計画なら「3~5年後の目標」を設定します。そして、目標を達成するための具体的な行動(アクションプラン)をまとめていきます。目標は計画の種類や期間によって変わりますが、すべての目標は未来予想図に向かう「マイルストーン」と言うことができます。
経営ツールやフレームワーク等を使って「未来予想図」を描くと、課題が明確になります。経営計画には、課題解決のための戦略、具体的な行動計画を書いていきましょう。
ミラサポplusの「経営支援ツールを探す」では、経営戦略別に、お役立ち情報や便利なツールをまとめています。経営計画の作成の際に活用にしてください。
「未来予想図」には、周りの人を巻き込む力がある
仕事は同じことの繰り返しになりがちで、油断すると惰性に流されてしまいます。未来予想図があれば、毎日の業務が未来につながっていることが分かります。社員のモチベーションが高まり、会社に一体感が出てきます。
また、未来予想図が明確になることで、金融機関・支援機関・専門家等が適切なアドバイスやサポートをできるようになります。
経営者が10年先の会社の姿をイメージしてください。そして、それをもとに経営ツールやフレームワークを使いながら、また支援機関等のアドバイスも参考にしながら、未来予想図をブラッシュアップしていきましょう。
説得力のある未来予想図には、また、それをめざした経営計画には、社員や取引先、顧客、金融機関などの周りの人を巻き込んで、一緒に会社の未来へと進んでいく力があります。
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