コロナ禍で頑張る中小企業シリーズ(福岡県・ドア等木質建材メーカー)
- 2020年12月17日
- その他情報
- 最終更新日:2021年04月16日
(中小企業庁 稲垣)
事業者のみなさま
標記の件、下記のとおり、コロナ禍で頑張る福岡県の中小企業をご紹介いたします。
コロナ禍で頑張る事業者のみなさまの参考になれば幸いです。
(中小企業庁・中小機構)
記
商品開発でwithコロナに対応(福岡県朝倉市)
飛沫飛散防止パーテーションがあっても、コミュニケーションがスムーズに
デスクに置くだけでウイルスの飛沫飛散防止に役立つパーテーション
企業データ
- 企業名:株式会社オークマ
- Webサイト
- 設 立:1955年9月1日
- 代表者:大隈賢一郎 氏
- 所在地:福岡県朝倉市菱野1548
1.コロナでどのような影響を受けましたか
当社は室内ドアを主力製品とする木質建材メーカーであり、大手住宅メーカーへのOEM供給をメインに、自社開発したオリジナルブランド商品も販売している。多品種・少量と量産どちらにも対応できる中規模メーカーとしての強みを活かしつつ、住宅用ドアの国内需要減少を見据え、デザイン性や機能性(高齢者対応、防火性能を高めた製品等)をより高めた高付加価値のオリジナルブランド商品の開発にも取り組む。
一方で個人向け商品もオンライン販売しており、サイトのリニューアル等でさらなる規模拡大を計っている。
本社、工場とも平成29年7月九州北部豪雨で大きな被害を受けたが、その危機を乗り越えて、国内や海外の大手メーカーと連携した市場開拓も推進中。
今回の新型コロナ禍においては、使用している材料の一部に中国からの輸入材があり、先方の生産工場が稼働停止になったために入荷が遅れるという事態に直面した。当初は2~3ヶ月遅れるという情報もあったのだが、最終的には1ヶ月程度で再開。その間は在庫と関係先との調整で乗り切り、取引先への納品には影響を出さなかった。
しかし、取引先とのアポイントメントがとれず、進めていた営業活動が中断するなどの影響による受注減や、取引先の営業活動の停滞により当社への注文が減るという二重の受注減に苦しんだ。
取引先等からの当社への来客も著しく減少し、直接の会話でしか得られないような生の情報が入りにくくなってしまった。このことは中・長期の戦略面でマイナスとなっている。
2.どのような対策を講じましたか
手洗い・マスク着用の励行、消毒液の設置、作業場所の分散化、社内会議のオンライン化などを実施。特にマスクにおいては配布できる数量に限りがあったため、購入先を確保するなどの対策を実施した。新型コロナ禍が中国で拡大していた時期に、先に挙げた中国の取引先にマスクを送っていたのだが、この取引先からマスクの支援があったのも一助になった。
直接の面談が難しい取引先にはオンラインミーティングを実施するようにしたが、昨年から社内環境を整備していたためにスムーズに開始できた。この結果、遠方の取引先との打ち合わせが容易になり、移動時間と交通費の削減につながった。
ほかにも、キャッシュフロー対策として金融機関からの追加融資や、各種補助金・助成金の申請も行った。
ポイントになったのは「飛沫飛散防止パーテーション」の開発。
取引先からこのような製品が作れないかとの打診を受けたのが契機だが、既存の設備で生産可能な新商品が開発できた。
3.今後はどのように展開していく予定ですか
スポーツジムやオフィス、店舗など、幅広いシーンにフィットするデザイン
主力となる室内ドアにおいては抗菌・抗ウィルス機能へのニーズが高まることが予想されるため、専門企業と協力して既に製品開発を進めている。
また、働き方の多様化が進むなか、テレワークやオンラインミーティング、ソーシャルディスタンスに配慮した空間づくりなどの市場がさらに拡大すると見ており、「飛沫飛散防止パーテーション」のように、新しい市場に対応した商品を開発していきたい。
これからはECの活用がさらに進むと考えている。大手通販サイトをはじめとする外部サイトの利用も重要になると考え、Amazonと契約し、「飛沫飛散防止パーテーション」の販売を開始した。
今後は、これまで取引の規模がさほど大きくなかった自社ショッピングサイトも拡充して、SNSプロモーションにも力を入れていきたい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コロナ禍で頑張る中小企業シリーズ
https://mirasapo-plus.go.jp/infomation/11108/
https://www.chusho.meti.go.jp/