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ロカベン活用の現場「株式会社西山鉄筋」 鉄筋工事業から加工業、製造業へ

  • 2026年02月12日
  • 補助金虎の巻
  • 最終更新日:2026年02月13日
 
ローカルベンチマーク(ロカベン)は、「財務(財務情報)」「非財務情報」の両面から、経営の健康状態を分析・診断する「企業の健康診断ツール」です。事業者と支援者の「対話ツール」としてロカベンを活用することで、経営課題の整理や強みの発見、経営改善につなげることができます。
今回は、従来の鉄筋工事業から、ロカベンを用いた対話を通じて、社長のなりたい姿を可視化し、新規事業として加工業、製造業への展開を進めている事例を紹介します。

株式会社西山鉄筋

支援者 愛知県信用保証協会
(愛知県名古屋市中村区椿町7番9号)
支援企業 株式会社西山鉄筋
企業概要 鉄筋工事、鉄筋加工組立
所在地 愛知県春日井市不二ガ丘3-140-1
URL https://t-tekkin.com//外部リンクはこちら

大型施設の基礎となる鉄筋工事に特化

株式会社西山鉄筋は、1985年の創業以来、鉄筋工事業に従事。ショッピングモールやマンションをはじめとした、大規模な鉄筋基礎工事を得意としており、地域において地位を確立してきた。

 

「当社の強みは使用する材料について、常に良質なものを使っていることにあると考えています。目に見えない鉄筋の部分ではありますが、質的に妥協しないことが、建物の強度や安全性、寿命を延ばすことに繋がります。(西山社長)」

 

そうした材料の良質さを背景に当社は信頼を勝ち得、地域の大型建築案件に複数携わってきた。だがその一方で、工事の受注単価の下落に大きな影響を受け、同業者間での価格競争も激しい業態である鉄筋工事業一本で事業を拡大していくことに限界を感じていたと、西山社長は振り返る。実際に2020年度ごろ、単価の下落により大きく売り上げが落ち込み、当社は厳しい状況にあった。

 

そのような状況を打開するため、愛知県信用保証協会は、メインバンク瀬戸信用金庫からの紹介を受け、経営の改善に係る支援を始めた。

この経営改善にあたり、当社の強みの言語化と、今後の事業拡大方針の策定のために使われたのが、ローカルベンチマーク(ロカベン)である。

 

「当社への経営支援は、2020年頃からスタートしました。ローカルベンチマークの策定には、1回2~3時間程度の面談を複数回行い、社長と一緒にシートをまとめ上げました。現在も継続的に取組についてフォローアップを行っています。(愛知県信用保証協会 広瀬氏)」

岐阜県多治見市の当社工場(外観)

 

 

 

大型構造物の鉄筋
鉄筋工事の様子

ローカルベンチマークを通じて、会社の強みを可視化

経営支援に当たった愛知県信用保証協会との対話を経て、完成させたロカベンシートには、社長の頭の中にあったものの、うまく言語化できていなかった強みや会社の特徴が可視化されていた。

 

「社長は、自社の強みが何かを言葉にしようとしながらも、言語化に苦労している様子でした。そのような中で何回もの会話を通してロカベンの作成に結び付けたことにより、社長の考えを適切に視覚化することができたと思います。(愛知県信用保証協会  広瀬氏)」

 

「これまで受けてきたコンサル等からの支援は、計数管理には役に立ちましたが、ワードベースで視覚的には分かりづらいと感じていました。ロカベンの活用により、会社の強みを視覚化できたことによって、自身の考えを言語化できました。また、強みや企業理念を反映した経営指針を作成することにもつながりました。(西山社長)」

 

こうしたロカベンシートの作成を通して、強みや経営指針を明確化したことで、新規事業である金属加工業への事業拡大という将来像へと踏み出した。

愛知県信用保証協会も、同協会の支援メニューから、金属加工業についての専門家派遣という形で経営支援を行い、事業拡大を後押しした。

 

「ロカベンシートの作成によって、頭の中がクリアになり、新しいことに挑戦する際の勇気をもらえました。また、経営者には相談相手がいない中、事業計画に対してしっかりと伴走してくれる機関は少ないものですが、愛知県信用保証協会は私の目指す姿に向けてついてきてくれており、非常にありがたく思っています。(西山社長)」

 

▲ローカルベンチマーク(商流・業務フロー)

 

ローカルベンチマークシート×経営デザインシートにより、会社の理想を具現化

 

愛知県信用保証協会の支援もあり、当社の新たな取り組みである金属加工業は順調に軌道に乗り、売り上げ規模も大きく拡大した。

そのような中で、愛知県信用保証協会は経営支援のフォローアップを定期的に行っていたが、ある訪問時に社長から、ロカベンシートをブラッシュアップしたいという依頼を受け、対話を重ね、再度ロカベンシートを作成した。

 

▲フォローアップ時のロカベンシート

 

また、愛知県信用保証協会は、更なる支援のステップとして、経営デザインシートの作成についても提案。

ロカベンシートと経営デザインシートの使い分けや併用の効果について、西山社長はこう語る。

 

「ロカベンシートは営業先に行く前に見返す形で使っており、経営デザインシートは自社の中での経営会議を行う前に使っています。ロカベンシートは会社に対して理解を深めることができ、会社の強みを言語化することに繋がるため、新規先への営業の際にとても役立っています。経営デザインシートは、会社の将来像を具体化するという観点から、社内の経営会議のメンバーと認識を揃える意味で重宝しています。(西山社長)」

 

▲経営デザインシート

 

ローカルベンチマークシートにより強みや商流を具体化し、経営デザインシートにより会社としての理想像を具現化した当社。西山社長は、今後の展望を語った。

 

「今後はさらに、製造業への変化を進めていきたいと考えています。当社が製造業へと業態を変え、加工した部材を周辺の工事業者に適切な価格で提供し、利益率向上に貢献していくことが、鉄筋工事業界全体が良くなるような取り組みになるのではないかと思います。それは会社をここまで育ててくれた業界への恩返しにもつながるのではないかと考えています。(西山社長)」

 

建築コストの値上がりや賃上げ等が求められる中で、価格競争ではなく、適切な価格転嫁による利益の創出が重要となる。同社の取組は、そうした状況にも適合するものであり、今後の事業展開が期待される。

 

 

 

2026年2月

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